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大動脈瘤手術

血液の大きな通り道である大動脈の壁に、動脈硬化や遺伝的な要素などが原因となって、瘤ができたものを大動脈瘤といいます。
また、この大動脈の壁は、三枚の膜からなっているのですが、そのうちの一枚に亀裂ができ、膜同士がはがれてしまう病気を大動脈解離といいます。

大動脈瘤は一度できてしまうと薬などの内科治療で治してしまうことはできません。
血圧のコントロール、禁煙など厳重に管理を行っても、徐々に大きくなって、破けてしまう(破裂)こともあります。破裂してしまうと、治療は大変困難となり、救命率も下がってしまいます。
したがって、定期的にCTなどで経過観察を行い、胸の大動脈瘤(胸部大動脈瘤)ではおおむね6cm以上、おなかの動脈瘤(腹部大動脈瘤)でおおむね4cm以上は原則的に外科的治療を考える対象となります。

大動脈解離では、どの部分に亀裂が起こったのかなどを検査した上で、緊急手術の対症となります。
心臓のすぐ近くに亀裂が入っている場合、発症直後に全体の3割の方がその場で亡くなり、何もしなければ、その後1時間毎に1%の方が亡くなっていくと言われています。
発症後2日経てば7割以上の方が亡くなっている計算になります。
できるだけ早くに、専門病院にかかり、判断を仰ぐ必要があります。

手術方法としては、動脈瘤の場合、カテーテル治療の一つであるステントグラフト内挿術と人工血管置換術とがあります。

ステントグラフト内挿術による治療は比較的新しい治療法であり、十分な実績調査がない為、今後の経過を定期的に見ていく必要がありますが、部位によっては、肺が悪い方、何度も手術を受けたことのある方などに適しています。

胸部人工血管
 
腹部人工血管
 

人工血管置換術は、瘤になった部分を切り開き、ポリエステル繊維などでつくった人工血管(異物反応が起こらないようにつくられています)と大動脈を縫い付けて行う手術方法です。
どの部分に瘤ができたのかによって手術方法が異なります。
胸部大動脈瘤では、場合によって、心臓を止めたり、体温を25℃程度まで低下させた上で行う場合もあります。

いずれにしても、大動脈瘤は、動脈硬化が全身に認められる方に多いので、体全体の状態を十分に検査して、手術の合併症をできるだけさけるように計画を立てる必要があります。
担当医師、外科医師に時間をかけて相談をする必要があります。いつでも遠慮なくご相談ください。


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